こんにちは!
突然ですが、皆さんは「転売」ときいてどのようなイメージを持つでしょうか??
スマートフォンの普及に伴って、オークションサイトやフリーマーケットサイト等を利用して、以前なら捨てていた要らないものを、ネット上で販売し、ちょっとしたおこずかいを稼いだことがある人からすれば、うまく利用できれば良い効果をもたらす行為であり、一方で、いわゆる「転売屋」によってほしい商品の値段が吊り上げられたり、入手できなかったりとあまりよくないイメージを持つ人もいるのではないでしょうか?
本記事では、「転売」問題と、私自身の考えるその解決方法について紹介させてください。
そもそも「転売」とはどういったことを指すのでしょうか?
実は転売とは、安く物を仕入れて高く売り、その差額で利益を得る行為のことを指します。
特に、よく転売されているものは、大きな利益を得られやすい希少性が高い商品です。
希少性が高い商品は、その商品を入手できる人が限られます。そのため、少し高くお金を払ってでも、手に入れたいという人たちがでてくるのです。
転売の意味が知りたい!違法になるケースや必要な許可を紹介!
つまり、転売とは次の方法でお金を稼ぐ行為のことを指しています。
- 希少性が高い商品(例:限定商品)を仕入れる
- メルカリなどのフリーマーケットサイト等で仕入れ値より高い価格で売却する
- 「(仕入れ値)ー(売却価格)」が転売者の利益として手元に入る。
上記は、仕入れや売却にかかる時間的なコスト、配送にかかる費用、フリーマーケットでの販売手数料等を考慮していない単純な転売の方法の説明です。
上記「転売」と本質的には同じビジネスモデルの業界は実はたくさんあります。
例えば、皆さんがよく利用するスーパーも似たようなビジネスモデルで基本的に成り立っています。スーパーにおいてある野菜やお肉なども実際の農家の人などの生産者からスーパーが仕入れ、それを消費者の私たちが購入しているわけです。そうしてその差額がスーパーの収入となるわけです。スーパーがあるおかげで、生活で必要な日用品や食品などが手軽に購入できるので、スーパーに対して悪いイメージを持つ人はいないと思います。
そのため、転売とは、「希少性が高く需要のある商品が欲しい人」と、「その商品を保持しているが、不要と感じている人」を繋いで、その対価を得るという本来全員にメリットのある行為であると考えることが出来ます。
では、なぜ転売に対してあまりよくないイメージを持っている人がいるのでしょうか?
「転売屋」や「転売ヤー」という言葉を一度は聞いたことはあると思います。「転売屋」とは一般的には以下のような人のことを指すようです。
主に数量が限定されるなどの入手困難な商品を転売目的で購入(個人ないしアルバイト等で雇われた複数人)し、インターネットオークション等のインターネットを介し高値で販売することを生業・趣味とした一般個人を指す。ただし、株、債権、通貨(暗号通貨を含む)、土地、不動産、金、銀、銅、プラチナ、原油、穀物などの売買を行う個人についてはこの語では呼ばれない。
ウィキペディア(Wikipedia)
問題視されているのは、転売目的で一部の人々が必要以上に商品の買い占めを行い、供給に対して需要が極端に少なくなることで、消費者に商品が届かなかったり、高額に転売されていることがあるからです。
例えば、最近だとマスクが記憶に新しいのではないでしょうか?2020年の初旬頃からCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)が日本を含め世界的に流行し、感染症対策に関連する衛生商品の需要が急速に高まりました。需要の急速な増加に企業の生産は追い付かず、医療現場ですらそうした用品が不足する事態となり、社会的に大きな問題となりました。そんな中、一部の人々がマスクを大量に買い占め、高額で転売するという事態が発生しました。こうした人の中には、コロナ流行前に大量にマスクの買い付けを行っていた人もいる一方で、社会的なニーズを把握したうえで転売目的での買い占めを行う「転売屋」が存在していたのも事実です。結果、2020年3月15日からマスクの取得価格を超えた他人への譲渡、つまり「マスクの転売」が禁止されました。(同年8月に転売禁止は解除されています。)また、こうした背景を踏まえて、安倍内閣によって全世帯に2枚ずつガーゼマスク(いわゆる「アベノマスク」)が配られたことも記憶に新しいかもしれません。
ですが、本来転売とは、生産者と消費者をつないでその流通を助けることを目的とした行為であり、決して生産者と消費者の流通を阻害するような行為を目的としていません。ですが、上記したマスクの例のように毎回ルールを作って転売行為を制限することは非効率ですし、問題が発生してからルールを作成する分、そのリードタイムだけ「転売屋」にとって利益をあげる機会が存在するため、個人的にはルールでは「問題視される転売行為」の根絶は難しいと考えます。(何よりルールで経済活動を制限すること自体簡単にするべきではなく、経済の仕組みを利用してこの問題を解決する方が健全であると考えています。)
法律的・経済的には問題のない行為であったとしても、他の人に良く思われないようなやり方でお金を稼ぐ行為は、個人的には問題だと考えています。
問題視される「転売屋」の行為を防ぐには、根本的には次の2つの方法しか選択肢がありません。
- 「生産者が」商品の供給を増やしてすべての消費者に届ける
- 「良識のある転売屋」が増加して価格競争が発生する
ある商品に対して、需要を下げるということも考えられますが、基本的には需要は下げることが出来ず一定であるという仮定で考えると、供給量をとにかく下げることが「転売屋」のとる最適な戦略となります。そのため、合理的に考えると商品の買い占めを行い、市場への供給量を減らすような「良識のない転売屋」が発生しているのです。
となると、純粋に考えると「生産者が」商品の供給を増やしてすべての消費者に届けるしか「転売屋」を防ぐことができません。(ルールを作成して転売を禁止する方法もありますが、上記している通り転売が問題になってからルールが作成されるため、根本的な解決策にはならないと個人的には考えています。)
生産者が供給量を増やすことで消費者は「転売価格」ではなく、定価で商品を購入できるため、転売屋は在庫を処分できずに転売価格を下げることになります。結果、転売にかかる諸コスト(配送料や販売手数料、仕入れにかかる時間的コストなど)に見合わなくなり、転売屋は撤退せざるを得なくなります。
ですが、上記の方法は生産者が供給量を増加できる場合にのみ効果を発揮し必ずうまく機能するとは考え難いです。そこで私が考える解決策は、「転売屋」が増加して価格競争が発生する、というものです。「転売屋」を今よりも増やすことで、この問題は解決するのではないかと個人的には考えています。
突然ですが、みなさんは「寡占」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?「寡占」とは次の意味を指す言葉です。
寡占(かせん、英: oligopoly)とは、市場の形態の一つで、ある商品やサービスに係る市場が少数の売り手(寡占者、寡占企業)に支配されている状態のこと。少数が1社だけである場合は独占、2社ならば複占という。なお、買手側が寡占の場合(買手寡占)も存在する。
ウィキペディア(Wikipedia)
つまり「転売屋」の数が少なく、「転売屋」同士での価格の競争が正しく行われていないことが、「転売」問題の本質であると私は考えています。そうすると、解決案は「転売屋」の数を増やして正しく価格競争を発生させることとなります。
こういった背景を鑑みて、私はTomotomoというサービスを立ち上げました。日本の「転売」問題を解決するため、いくつものアイデアを込めてこのサービスを作成しています。それに伴って、多くの人に私の思いを表現してお伝えできる場として用意しているのがこの「Tomotomo Coding」ブログとなります。
当ブログでは始めはこのTomotomoというサービスを多くの人に知ってもらい、利用してもらうことを目的として運用していきますが、ゆくゆくはこういったサービスの立ち上げ方をコーディング初心者レベルから説明して、みなさんに日本をよくするためのサービスをどんどん開発してほしいと、恐縮ながら思っておりますので、よろしくお願いいたします。
参考:Tomotomoについては次の記事で紹介しているので、よかったら読んでくれると嬉しいです。
